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おせちのきれいな盛り付け方|重箱の詰め方とお皿の上手な使い方

お正月といえば、おせち料理。おせち料理はおいしさと同様、盛り付け方も重要です。
美しく盛り付けられたおせちは、それだけで新年の特別感を演出します。
おせちの盛り付け方には、いくつかポイントがあります。

今回は、重箱を初めて使う方でも簡単にできる、おせちの盛り付けのポイントをご紹介します。
お正月といえば、おせち料理。おせち料理はおいしさと同様、盛り付け方も重要です。
美しく盛り付けられたおせちは、それだけで新年の特別感を演出します。
おせちの盛り付け方には、いくつかポイントがあります。

今回は、重箱を初めて使う方でも簡単にできる、おせちの盛り付けのポイントをご紹介します。

1.おせち料理の詰め方の基本

まずは、おせち料理に関する豆知識と、重箱の各段に詰める料理の種類について押さえておきましょう。

 

●おせちの豆知識

おせちは漢字で「御節」と書きます。もともとは「御節供(おせちく、おせっく)」といい、中国から伝わった五節句(五節供とも)の行事で食べられるお祝い料理のことでした。

五節句とは年五回ある節日をお祝いする儀式です。

 

奈良時代や平安時代には御節供は宮中でのみ食べられるものでしたが、江戸時代になって庶民にも食べられるようになり、お正月の料理として人々の文化に定着していきました。

 

現在のように重箱に詰めた料理をおせちとして食べるようになったのは、明治時代になってからといわれています。

重箱を重ねて使うのは、「幸福が重なるように」という願いが込められていますが、場所を取らずに保管できて、お客さんに振る舞いやすいという実用的な理由もあったとされます。

 

●重箱の各段に詰める料理の種類

本来、重箱は四段重ねが正式な形ですが(地域によっては五段)、現代では二段または三段重ねのものが一般的です。

 

三段重ねの場合、一の重(一段目)に祝い肴、二の重(二段目)に焼き物と酢の物、三の重(三段目)に煮物(お煮しめ)を詰めます。

 

詳しく見ていきましょう。

 

<一の重>

重ねた重箱の一番上になる一の重には、祝い肴といわれるお正月らしいおめでたい料理を詰めます。

 

特に、田作り(ごまめ)、数の子、黒豆(関西ではたたきごぼう)の三種を「三つ肴」(祝い肴三種)と呼び、おせちに欠かせない料理となっています。

 

関東と関西でメニューは少々異なりますが、詰められる料理にはすべて意味があります。

 

 

・田作り

カタクチイワシの素干し(ごまめ)を炒って、醤油、砂糖などを煮からめた料理です。

昔はイワシを畑の肥料に使っていたことから「田を作る」というのが名前の由来です。

「五万米(ごまめ)」という名前でも呼ばれ、五穀豊穣を願う料理です。

 

 

・数の子

ニシンの卵を塩漬けにしたものです。

卵がたくさんあることから、子宝や子孫繁栄を願う気持ちが込められています。

 

 

・黒豆

甘く煮た黒豆には、「まめ(勤勉)に働いて、健康に暮らせるように」という願いが込められています。

また、黒豆の黒い色には魔除けの力があるとされて古くから食べられていたので、邪気払いの意味もあります。

 

・たたきごぼう

茹でたごぼうをすりこぎなどで叩いて開き、甘酢や胡麻酢で味付けした料理です。

叩いて開くことから、「開きごぼう」ともいわれ、開運を祈願します。

また、ごぼうは地中深くしっかりと根を張るので、「家族や家業が安泰であるように」という願いも込められています。

 

 

・紅白かまぼこ

かまぼこの半円形は、初日の出を連想させます。紅白の紅はめでたさを、白は神聖さを表しています。

 

・伊達巻

形が巻物に似ていることにちなんで、文化発展を願う料理です。

また、丸く巻き込む形から、家庭が円満であることを表すともいわれます。

 

 

・栗きんとん

漢字では「栗金団」と書き、その色から小判や金塊などを連想させるため、商売繁盛や金運を招くといわれています。

また、古くから栗は「勝ち栗」として、縁起物とされてきました。

 

 

・昆布巻き

昆布が「喜ぶ」に通じることから、家族に幸せをもたらすめでたい料理とされています。

また、「子生(こぶ)」の字を当てて、子孫繁栄を願う縁起物でもあります。

 

 

<二の重>

二の重には、焼き物や酢の物を詰めます。焼き物の例としては、ぶりや鯛、海老などが挙げられます。

 

 

・ぶり、鯛の焼き物

ぶりは出世魚であることから出世を祈願して、鯛は「めでたい」の語呂合わせでめでたい席には欠かせない魚として、よくおせちに用いられます。

 

 

・海老

丸ごと一尾をだし汁で煮た海老のうま煮や、殻付きのままたれをつけて焼いた鬼殻焼きなど、姿そのままの料理がよく用いられます。

 

海老の長いひげや、腰が曲がっているように見える形から、「腰が曲がるまで元気に」と長寿の願いが込められています。

 

 

・紅白なます

お祝いの水引をかたどった、紅白のめでたい酢の物です。

根菜はどっしりと根を張ることから、家庭の繁栄を願う意味も込められています。

 

 

<三の重>

三の重には、山の幸を中心とした煮物(お煮しめ)を詰めます。

「お煮しめ」とは煮汁がなくなるまでじっくりと煮る調理法のことです。根菜や鶏肉などの具材を一緒に炊き合わせます。

お煮しめに使われる具材にも、めでたい意味が込められています。

 

 

・根菜類

土の中で根を張る根菜類には、「末永い幸せを願う」という意味があります。

また、穴の開いたれんこんには、「将来の見通しが利きますように」という願いが込められています。

 

・里芋

小芋をたくさんつけることにちなんで、子孫繁栄を願う縁起物です。

 

 

2.おせちを重箱にきれいに盛り付ける方法

おせちを見栄え良く盛り付けるためのポイントと、重箱の区切り方、各段におすすめの詰め方をお伝えします。

 

●きれいな詰め方のコツ

重箱に盛り付ける料理の種類は、5つ、7つ、9つと奇数にするのが基本です。

 

盛り付けるときは、形の崩れにくいものから順に詰めること、厚みのないものは重ねて盛り付けて高さを出すこと、色の似た料理を近くに盛り付けないようにバランス良く配置することに気をつけましょう。

 

尾頭付きの魚や海老料理は頭を左向きにそろえて盛ると、きれいに見えます。

 

また、仕切りや器を上手に使うと、料理の味や香りが移るのを防ぐことができ、見た目にも変化が出ます。ゆずの上部を切り落として中身をくり抜き、器に見立てた「柚子釜」に、なますやいくらを入れるのもおすすめです。

 

そのほか、仕切りにも使える飾り葉や実もたくさんあります。

 

鮮やかな緑が美しい「葉らん(はらん)」は、料理の下に敷いたり、重箱の仕切り代わりに使ったりします。

「南天(なんてん)」には「難転」、つまり「災いを転じて福となす」という意味もあり、お正月には欠かせない飾りです。

「松葉(まつば)」は長寿や健康の象徴で、隙間に束ねて飾ったり、黒豆に刺したりと、さまざまな飾り方ができます。

「裏白(うらじろ)」は常緑のシダの葉です。

葉の裏側が白いことから心の潔白さを表すほか、白髪を連想させるので長寿の象徴とされ、縁起の良い飾り葉です。

 

 

食材の色が偏っているときや、重箱に隙間ができたときは、飾り葉を使うと見栄えがよくなります。

葉らんや青じそ、小笹など抗菌作用のある飾り葉もありますので、料理の下に敷いたり、丸めて器にしたりすれば、見た目だけでなく料理の質も高めてくれるでしょう。

 

●盛り付けのバリエーション

重箱の仕切り方にはさまざまな種類があり、それぞれ盛り付け方法も異なります。

 

 

・市松(いちまつ)

重箱を縦に三つ、横に三つの九等分のスペースに分けて、市松模様のように料理を詰めます。料理の品目が多い一の重におすすめの盛り方です。

ポイントはきっちり仕切ること、マスごとの配色に気を配り、バランスよく盛り付けることです。

 

 

・手綱(たづな)

重箱全体を斜め平行に区切って詰めていきます。中央に海老やかまぼこなど、彩りよくインパクトのある食材を詰めると、見栄えよく盛り付けができます。

メインの焼き物を盛り付ける二の重に向く仕切り方です。

 

 

・隅切(すみきり)

重箱の中央に菱形のスペースを作り、周りの四隅にもそれぞれ料理を盛り付けます。

中央にメインの料理を盛り付けると華やかなので二の重に使えますし、菱形の部分をさらに区切って四等分にすれば料理の数を増やせるので、一の重にもおすすめです。

 

 

・末広(すえひろ)

中心に一品配置し、対角線上に残りを四等分して、中心から広がるように扇形に盛り付けます。

三の重のお煮しめなどを盛り付けるときに、具材ごとにスペースを区切って盛り付けられるので便利です。二の重の盛り付けにも向いています。

 

 

・段取り(だんどり)

重箱を横方向に三段か五段に区切り、横一列に盛り付けます。

三の重のお煮しめを盛り付けると、具材ごとにすっきりと並び、見栄えよく盛り付けられます。

 

 

 

3.重箱がないときの盛り付け方

自宅に重箱がなくてもおせちを豪華に盛り付けたいときや、料理の品目や量が少なめでもきれいに見せたいときは、手持ちのお皿を上手に使ってお正月らしい盛り付けができます。

 

●おせち料理はお皿に盛り付けてもOK

重箱の代わりに、和風の大皿や洋風の白いプレートなどを使っても、おせちはきれいな盛り付けが可能です。

大皿に盛る場合は、裏白や葉らんなどの飾り葉を敷いた上に料理を盛ると雰囲気が出ます。

 

盛り付ける料理の種類は奇数にすること、高さを出すように重ねて盛ることなど、盛り付けの基本は重箱の場合と同じです。

お皿の場合は仕切りがないので、小鉢や柚子釜、レンゲなどを使って工夫すると良いでしょう。

 

洋風の白い大皿を使う場合は、上に載せる料理や器のコントラストがはっきりしていると映えます。

料理に色が少ない場合は、和のあしらいや色味のある器をプラスしてアクセントにするのもおすすめです。

 

 

●料理をたくさんそろえなくても、祝い肴三品でOK

おせち料理をたくさん手作りするのは、手間がかかって大変な作業です。

 

家族の人数が少ない方や、何品も準備して重箱に盛り付けるのが難しい方でも、三つ肴(祝い肴三品)をきれいに盛り付ければ、それも立派な「おせち」といえます。

 

三品を盛り付けるときは、仕切りのあるプレートならそのまま盛り付けてOKです。仕切りがないお皿を使う場合は、黒豆を小鉢やレンゲに載せて盛ったり、柚子釜を器に使ったりすると、味移りを防ぐことができて、見栄えもよくなるでしょう。

 

 

4.ポイントを押さえれば、おせちはきれいに盛り付けられる

おせちをきれいに盛り付けるポイントは、盛り付け前にしっかりと完成図をイメージすることです。

 

料理に使う食材だけでなく、重箱やお皿、飾り葉などもそろえて準備をするのは手間と時間がかかります。しかし、自分のイメージ通りに美しい盛り付けができたときの達成感は格別です。

 

「良い年を迎えられますように」との願いを込めて、楽しみながら盛り付けに挑戦してみてください。手作りの華やかなおせちを家族で囲めば、晴れやかな気持ちで新年を迎えられるでしょう。

 

 

下記サイトで、おせち料理のレシピを掲載しています。

「おせち」でレシピ検索をしてみてください。

http://www.yamaki.co.jp/recipe/

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